釈迦堂遺跡博物館 特別展が開催

活動報告

釈迦堂遺跡博物館 特別展が開催

釈迦堂博文館特別展 釈迦堂遺跡博文館特別展

平成28年10月1日から12月12日まで、「山梨県内の縄文時代草創期から前期の土器たち…縄文序章」が開催されている。

今から1万3千年前に日本列島の縄文時代は、それ以前の旧石器時代の狩猟をしながらの移動生活から、採集、漁労、狩猟を主にした定住生活に始まった。縄文前期から中期とされる釈迦堂遺跡から出土している土器は大型化し、装飾も立体的で華やかになってきている。当時の日本全体の人口は、10万人から26万人程度と推定されているので、釈迦堂遺跡周辺地域の生活は、日本列島の中でもかなり中心的な文化を形成していたことになる。木の実などの植物が食生活の基本だったため、温暖化による気候変動で食物が減少し、縄文後期16万人、縄文晩期7万人と人口も減少したと考えられており、釈迦堂遺跡にも縄文後期、晩期での生活の痕跡は見られない。大型化し、華やかな装飾を持つ釈迦堂遺跡の土器たちも、気候変動による人口減少とともに、その姿を消していったと考えると、現代の人間が、自らの手で引き起こす温暖化が、これから先どのような状況を引き起こすことになるのか、そんなことに思いをはせながら出品作品を眺めてきた。

-活動報告